イヌリンを初めて知ったのは、ベジタリアンの知人が良く食事に使っている食材にキクイモがあると聞いたとこから。キクイモに含まれるイヌリンという成分が、高血圧や糖尿病予防などが期待できるとのこと。今回は、イヌリンについて概要をまとめてみましたので参考にしてください。
イヌリンって何?
イヌリンは、キクイモ、ごぼう、にらなどに多く含まれる多糖類の一種。イヌリンは糖の吸収を抑制し血糖値の上昇を抑える働きがあり、糖尿病予防に効果的。また、善玉菌を増やし、老廃物の排出を促すため、腸内の環境を整える効果も。
イヌリンを多く含むキクイモは、西洋ではベジタリアンの方を中心に良く知られた食材とのことで、日本でも健康志向の方にも注目されています。またキクイモは最近でこそ、農家の方が地元のスーパーに持ち込んで販売していて見るようになりましたが、初めて見たときには、ショウガの一種?と思ったほど。
健康志向の方が注目する理由
・糖尿病の予防
・腸内環境を整える
・ダイエット
ダイエット
ダイエットに効果あるの?と初めて知った人も多いと思います。イヌリンはダイエットの他にもいろいろな効き目が伝えられています。
人間はイヌリンを分解する酵素を持っていません。このためイヌリンを含む食材を摂取してもほとんど吸収されずに体外へ便として排出されます。そう、イヌリンは体内に吸収されない糖質です。このため甘味料、ダイエット食品として使われています。
また、水溶性の食物繊維であるため、水分を含むとゲル化し、腸のぜん動運動を促進、便秘解消にも。
糖尿病、その原因
毎日の食事には、お米・パン・麺類と糖がたっぷり含まれています。この糖は小腸で吸収されて血管に取り込まれます。食後直後は糖が多量に血管に吸収されるため血糖値が急に上昇します。インスリンが分泌されると、インスリンが血液中の糖をエネルギーに変える働きをするので、血液中の糖が減少し、血糖値が下がります。
ところが、アジア民族は欧米人に比べ、インスリンの分泌量が少ないといわれています。また、内臓脂肪が多くなるとインスリンが働きにくくする物質が分泌されます。インスリンは、血液中の糖をエネルギーに変えて血糖値を下げる唯一のホルモンです。
インスリンが不足すると、利かなくなると、血液は糖が多すぎる状態(血糖値が上昇)になります。血液中に糖だらけになると、血管の内側に活性酸素が多量に発生。血糖値の上昇とともに血液の流れが悪くなると、活性酸素が血管を破壊しやすくなります。血液が酸素や栄養素を届けられなくなることで、手や足のしびれ、頻尿、多汗、喉の渇きなど、自覚症状がでてきます。
糖尿病かもと思ったら専門医に相談することをお勧めします。
糖尿病の予防
このように、食事の直後は急激に血糖値が上がる傾向にあり、この急激に血糖値が上がることが糖尿病などのリスクになるとされています。
イヌリンは、体内に吸収されることがない水溶性の食物繊維です。イヌリンは水に溶けるとゲル化し、胃から小腸への食べ物がゆっくり移動するようになります。これにより糖質の吸収速度が緩慢になり、食後の急激な血糖値の上昇を防ぐ働きがあります。
糖尿病は、血糖を調節するために必要なインスリンが血液中に不足することによって起こる病気です。血糖の上昇が緩やかになるとインスリンが無理なく作用でき、不足状態がなくなります。
水溶性食物繊維であるイヌリンは、糖質の吸収速度を緩慢にするため、インスリン産生に負担をかけないように働くことで糖尿病を予防する効果があります。
腸内環境の調整
人間の腸内に100兆個以上の腸内細菌が棲みついていて、善玉菌と悪玉菌が常に勢力を競っています。善玉菌が優勢の場合は腸の調子が良く、劣勢の場合は便秘などの症状が現れます。
イヌリンは腸内で発酵分解されるとフラグトオリゴ糖となり善玉菌のエサとなり善玉菌を増やします。イヌリンは腸内の環境を整えてくれるのです。